トリキュラーの副作用の中で、もっとも気を付けなければならないのが血栓症です。
このページでは、トリキュラーの副作用でまれに起こる血栓症について解説します。トリキュラーを安全に服用するためにも、血栓症になりやすい人や、血栓症の初期症状について、詳しく見ていきましょう。
トリキュラーの副作用で血栓症になる可能性がある

血栓症は、健康な人でも、服用している薬の影響によって発症する恐れがあります。
トリキュラーで避妊したり、生理を調整出来たりするのは、トリキュラーに含まれている有効成分によって、身体が妊娠中と同様のホルモンバランスになるからです。
妊娠中は、体が出産に伴う大量出血で危機的状況になるのを防ぐため、血液が固まりやすい状態に変化します。
トリキュラーの成分が作用している間は、血管内に塊が生まれやすくなり、血流を悪くしたり、完全に塞いでしまったりする恐れがあります。これが血栓症へと繋がるのです。
長時間同じ姿勢でいたとき、血流が悪くなり血の塊が発生しやすくなる「エコノミー症候群」も血栓症の1つです。
とはいえ、血の塊が少しできたぐらいでは、血栓症にはなりません。しかし、血管に付着して大きくなった血栓が血流を完全に塞いだり、大きな塊が血管内を流れて肺に詰まったりした場合は、重篤な症状を起こすことがあります。
トリキュラーの副作用・血栓症はどういった人に生じやすい?

体質や健康状態によっては、トリキュラーによる副作用のリスクが高まります。
以下に、トリキュラーで血栓症を起こす確率の高い人の特徴を、リストにまとめてみました。
- 動脈硬化を起こしやすい高年齢(40歳以上)の人
- 肥満により高脂血症を患っている人
- ヘビースモーカーの人
- 片頭痛持ちの人
これらのリストに当てはまる人は、もともと血栓症が起こりやすく、トリキュラーの服用によって発症のリスクが高まってしまいます。
若い健康な人であっても、水分不足だと血液がドロドロになり、スムーズに流れにくくなってしまいます。
喫煙は血管の収縮を促し、血流を悪くします。習慣的に吸っている人は、血栓ができたときに、血管が詰まるリスクが高まります。
偏頭痛も、血管が狭まることが原因で起こるため、頻繁に頭痛がある人は注意が必要です。
高血圧の人や、血糖値が高くなりすぎた時、正常に戻す機能がうまく働かない耐糖能の低下している人も、血栓症を起こしやすいでしょう。
トリキュラーの副作用・血栓症の前兆症状を知っておこう

血栓症が生じる時、身体には前兆となる初期症状があらわれます。早めに初期症状を自覚し、適切な対応を取ることで、重篤な症状に至るリスクを避けることが可能です。
血栓症の初期症状として、以下のような症状が見られます。
- ふくらはぎの痛み・腫れ(片足にだけ起こる場合が多い)
- 手足に力が入らない、またはしびれる
- 舌がもつれる
- めまいが止まらない
- 激しい頭痛がある
- 胸が痛い、息苦しい
これらの症状があらわれたら、ただちにトリキュラーの服用を中止し、病院で診察を受けましょう。
診察の際は、必ずトリキュラーの服用をしていることを医師にしっかり伝えてください。
診療科は、脳外科や循環器内科を選びましょう。