低用量ピルとして、婦人科でもよく処方されるトリキュラーとマーベロン。
どちらもピルであることに変わりはありませんが、だからこそそれぞれの特徴や違いについて気になりますよね。
このページでは、トリキュラーとマーベロンの違いについて分かりやすく解説していきます。
それぞれのメリットや、トリキュラーからマーベロン、マーベロンからトリキュラーに服用を切り替える方法についてもしっかり見ていきましょう。
もくじ
トリキュラーとマーベロンの違い

トリキュラーとマーベロンは、同じ低用量ピルでありつつも、具体的な効果やメリット、価格などが異なります。
ピルを服用する場合は、服用の目的に応じて、トリキュラーとマーベロン、どちらを選ぶべきか考えていきましょう。
実績豊富なトリキュラーは副作用が少ない

トリキュラーは第2世代・3相性のピルです。
ピルは、第1世代から第4世代にまで世代が分けられており、それぞれの世代は作られた順番を指します。
また、ピルには1相性と3相性の2パターンがあります。
1相性は、1シートに含まれる錠剤すべてに同じ量の成分が入っているもの。3相性は、1シートに含まれる錠剤の成分がそれぞれ3段階の濃度に分けられているものを指します。
トリキュラーは、日本において1番処方されている万能型の低用量ピルです。
トリキュラーより前に販売されていた黄体ホルモン製剤・レボノルゲストレルは、男性ホルモンの作用が強いというデメリットがありました。
トリキュラーは、このデメリットを解消するべく、成分量を3段階に分けて作られました。
トリキュラーのメリットは、すでに日本国内で豊富な実績を誇り、安全性や有効性が認められていることです。
また、成分量が3段階に分けられているため、服用することで女性が持つ本来のホルモンバランスに近いリズムを作ることができます。
トリキュラーを工夫して服用すれば生理日を調整することも可能で、不正出血などの副作用もあまり見られません。
成分量が少なめなマーベロンはニキビ治療におすすめ

マーベロンは、第3世代・1相性の低用量ピルです。
トリキュラーと比べると、成分の配合量が少なめになっているところが特徴です。
マーベロンの最大のメリットは、ニキビ治療に有効である点です。
マーベロンには男性ホルモンの活性化をおさえる働きがあるため、男性ホルモンが原因となって発生するニキビの症状を改善することができるのです。
マーベロンが持つニキビ治療の効果の高さは臨床試験でも明らかになっており、ニキビを改善させるために皮膚科でも処方されることがあるほどです。
トリキュラーとマーベロン、飲むならどっち?

トリキュラーとマーベロンは、それぞれ異なるメリットを持ちますが、どちらも非常に優れた低用量ピルであることに変わりはありません。
ピルを飲み始める際、トリキュラーとマーベロン、どちらにしようか迷ったら、ピルを飲む目的に応じて選んでみるとよいでしょう。
トリキュラーは、以下のような人におすすめです。
- 不正出血などの副作用を避けたい人
- 生理日の調整をしたい人
- 長い実績を積んだピルがいい人
マーベロンは以下のような人におすすめです。
- ニキビを改善し、肌をキレイにしたい人
- 頭痛や吐き気などの副作用を避けたい人
ピルは世代が分かれているものの、だからといって「新しい世代がよい、旧世代は劣る」というわけでは決してありません。それぞれのピルに強みやメリットが存在します。
トリキュラーからマーベロンに切り替えるには?

トリキュラーからマーベロンに切り替えたい場合は、残っているシートの錠剤をすべて飲みきり、決められた休薬期間をしっかり守りましょう。
休薬期間が明けたら、マーベロンの1シート目を飲み始めてください。切り替えはこれで完了です。
トリキュラーの服用中に急に別のピルに切り替えると、ホルモンバランスに乱れが生じ、避妊効果の低下や副作用のリスクが高まってしまうため、注意が必要です。
トリキュラーは不正出血の少なさが強みですが、副作用が起こらないわけではありません。服用する本人との相性によっては、副作用が起こることもあります。
トリキュラーの副作用に悩まされ始めたら、ぜひマーベロンへの切り替えを検討してみてください。