低用量ピルのトリキュラーは、正しく服用すればほぼ100%に近い確率で妊娠を防いでくれます。
このページでは、トリキュラーの具体的な効果や、成分の作用機序について詳しく紹介しています。
トリキュラーが排卵をおさえることで避妊に効果がある

トリキュラーは、高い避妊効果のある薬です。なぜトリキュラーを飲むことで避妊できるのかというと、トリキュラーに含まれている成分が排卵を抑制するためです。
トリキュラーを通して毎日少量ずつの女性ホルモンを摂取することで、脳が「いま妊娠している」のだと錯覚するようになります。
このようにして脳が勘違いを起こすことで、排卵が抑制されるのです。
妊娠中は、身体の中に受精卵が着床した状態であるため、それ以上は卵子が排出されません。
女性の身体には、卵胞ホルモンだけでなく黄体ホルモンという女性ホルモンも分泌されています。この2種類の女性ホルモンが、月経周期に合わせて分泌されています。
しかし、トリキュラーを飲み始めると、女性の体内は卵胞ホルモンと黄体ホルモンがどちらも安定して供給されます。そのため脳が「いま身体は妊娠している」という錯覚を起こし、女性ホルモンの分泌を止めます。
もし、この状態で性行為をして精子が入ったとしても、排卵が起きていないため、受精することはありません。
トリキュラーには精子の侵入や受精卵の着床を邪魔する効果がある

トリキュラーは、排卵をおさえるだけでなく、精子の侵入を防ぐ効果もあります。
低用量ピルを飲むと、子宮頸管粘液の粘度が上がり、精子が子宮に入りづらくなります。
トリキュラーを飲み忘れてしまうと妊娠の危険性が高まりますが、そのような時でも妊娠の可能性をある程度低くすることができます。
また、トリキュラーを服用すると、子宮内膜の増殖が止まります。
妊娠するためには、受精卵が子宮内膜に着床する必要があります。ピルを飲まなければフカフカのベッドのような状態で受精卵が着床しやすくなりますが、ピルを飲むと内膜が増殖しないため、着床できなくなります。
このように、トリキュラーは受精だけでなく、着床も防ぐことで避妊をすることができます。
精子が侵入できなければ受精は起こらず、子宮内膜が厚くなければ受精卵が着床することはありません。
子宮内膜は、妊娠しなければ生理の際に出血となって体外に排出されます。
トリキュラーの避妊成功率は?

トリキュラーは高い避妊効果を持っており、正しく飲んだ場合の避妊成功率は99%とされています。コンドームの成功率が80%ほどとされているため、いかに高い数字であるかが分かりますよね。
ただ、トリキュラーの避妊効果を得るためには、「正しく飲む」という行為が非常に大切になります。
トリキュラーを飲めばすぐに妊娠しなくなるのではないため、注意が必要です。飲み始めてからの7日間はまだホルモンの量が足りていないため、妊娠してしまう恐れがあります。
生理初日から飲み始めた場合は、その日から避妊効果が発揮されます。
実際に服用しているのに失敗してしまったという例のほとんどは、飲み忘れによるものです。
1度飲み忘れてしまったからといって、すぐに妊娠するわけではありません。ただし、体内のホルモン量が低下するため、身体が妊娠の準備を始めてしまう恐れがあります。