トリキュラーによく似たピルとして、アンジュという低用量ピルが挙げられます。
名前こそ似ていないものの、実はトリキュラーとアンジュは非常によく似た低用量ピルなのです。
このページでは、トリキュラーとアンジュの違いや、服用を切り替える際の注意点について紹介します。
トリキュラーとアンジュは同じ有効成分の薬
低用量ピルのトリキュラーとアンジュは、製品名や製造元が異なるだけで、錠剤に含まれている有効成分はどちらも同じです。
トリキュラーとアンジュは、どちらも第2世代に分類されます。錠剤には、レボノルゲストレルという黄体ホルモンと、エチニルエストラジオールという卵胞ホルモンが配合されています。
したがって、トリキュラーもアンジュも効果や副作用はほぼ同じです。
用法と用量を守って正しく服用すれば、ほぼ100%に近い確率で望まない妊娠を回避できます。
トリキュラーとアンジュは何が違う?

トリキュラーとアンジュは、どちらも厚生労働省から承認を受けたうえで製造・販売が行われている製品です。製造・販売している製薬会社は、それぞれ異なります。
トリキュラーは、1976年にドイツのシエーリング社によって開発されました。シエーリング社が2006年にバイエル社と経営統合した後は、バイエル製の医薬品として販売されています。
日本では1987年からシエーリング社の日本法人によって開発が始まり、1999年に避妊薬として承認を受け、販売を開始しました。
アンジュは、帝国臓器製薬という日本の企業によって開発され、トリキュラーとほぼ同じ時期に避妊薬として認可されました。
2005年に帝国臓器製薬が別の製薬会社と合併して「あすか製薬」となってからは、このメーカーが製造と販売を行っています。
また、トリキュラーとアンジュでは、正規品の販売価格が異なっています。
価格は、アンジュが2,000円前後、トリキュラーがこれより少し高い2,100円程度が相場です。
トリキュラーからアンジュに切り替えるメリットとデメリットは?

トリキュラーとアンジュは、錠剤に含まれているレボノルゲストレルとエチニルエストラジオールの量が同じです。そのため、飲み方や得られる避妊効果、起こりうる副作用なども変わりません。
そのため、トリキュラーとアンジュ間での切り替えは簡単ですが、特に切り替えを行うメリットもデメリットもないということになります。
しかし、アンジュはトリキュラーより価格が安くなっていることから、変更することで避妊にかける費用を少しでもおさえることができるというメリットはあります。
人によっては、トリキュラーからアンジュに切り替えることで副作用が緩和される可能性があります。自身の体質とトリキュラーが合っていないと感じる人は、アンジュへの切り替えを検討してみましょう。
切り替える方法は簡単です。変更前に服用していたトリキュラーが21錠タイプであれば、休薬期間が明けた翌日からアンジュを飲み始めましょう。
28錠タイプであれば、シートの錠剤をすべて飲み終えた翌日からアンジュの服用を開始します。